〜労災保険の種類③ 障害(補償)給付〜
業務災害又は通勤災害による怪我等で治療を続けてきた労働者が症状固定の状態(治療効果が期待できなくなった状態)になり、後遺障害が残存した場合に、その障害の程度に応じて、障害(補償)年金※、障害(補償)一時金等が支給されます。
障害の程度は、残存した障害の種類に応じて以下に記した金額が支給されます。
障害等級 | 障害(補償)給付 | 障害特別支給金 | 障害特別年金 | 障害特別一時金 | ||||
給付基礎日額の | 算定基礎日額の | 算定基礎日額の | ||||||
第1級 | 年金 | 313日分 | 一時金 | 342万円 | 年金 | 313日分 | ||
第2級 | 年金 | 277日分 | 一時金 | 320万円 | 年金 | 277日分 | ||
第3級 | 年金 | 245日分 | 一時金 | 300万円 | 年金 | 245日分 | ||
第4級 | 年金 | 213日分 | 一時金 | 264万円 | 年金 | 213日分 | ||
第5級 | 年金 | 184日分 | 一時金 | 225万円 | 年金 | 184日分 | ||
第6級 | 年金 | 156日分 | 一時金 | 192万円 | 年金 | 156日分 | ||
第7級 | 年金 | 131日分 | 一時金 | 159万円 | 年金 | 131日分 | ||
第8級 | 一時金 | 503日分 | 一時金 | 65万円 | 一時金 | 503日分 | ||
第9級 | 一時金 | 391日分 | 一時金 | 50万円 | 一時金 | 391日分 | ||
第10級 | 一時金 | 302日分 | 一時金 | 39万円 | 一時金 | 302日分 | ||
第11級 | 一時金 | 223日分 | 一時金 | 29万円 | 一時金 | 223日分 | ||
第12級 | 一時金 | 156日分 | 一時金 | 20万円 | 一時金 | 156日分 | ||
第13級 | 一時金 | 101日分 | 一時金 | 14万円 | 一時金 | 101日分 | ||
第14級 | 一時金 | 56日分 | 一時金 | 8万円 | 一時金 | 56日分 |
- 障害(補償)給付 →障害等級が第1級から第7級に該当した場合は年金が支給され、第8級から第14急に該当した場合は一時金が支給される。
- 障害特別支給金→障害等級に該当した場合に、一時金として支給される。
- 障害特別年金→障害等級が第1級から第7級に該当した場合に年金として支給される。算定には、賞与の額を基準とする。
- 障害特別一時金→障害等級が第8級から第14級に該当した場合に一時金として支給される。算定には、賞与の額を基準とする。
- 給付基礎日額→負傷又は発病の日以前3ヶ月の給与総額を、3カ月間の総日数で割った額。原則として、負傷又は発病の日直前の給与締日から遡って3カ月間で計算する。
- 算定基礎日額→負傷又は発病の日以前1年間に支払われた賞与等の総額を、1日当たりの額(総額÷365)に直した額。
上記以外にも条件によっては支給されるものもあります。詳細は、以下を参照くださいませ。
障害(補償)給付は、理解するのに時間がかかる制度といっても過言ではありません。労働基準監督署や専門家等に相談することをお勧めいたします。
※名称に「補償」がついたものは「業務災害」に該当する給付で、ついていないものは「通勤災害」に該当する給付になります。